【競走馬の偉業】芝とダートのJRA両『GⅠ』を勝利した馬たちまとめ – 二刀流
※この記事は2021年9月3日(金)に更新されています。
今、野球界では大谷翔平選手の投手と野手の二刀流で常識を覆すような活躍をみせて、日本の野球ファンのみならず、世界中の野球ファンを魅了させています。
さて、競馬での『二刀流(ダート・芝)』で競馬界を盛り上げてくれたGⅠ馬は何頭いるのでしょうか?
下記では、芝・ダートのJRA両GⅠを勝利した馬たちを紹介したいと思います。
・芝・ダートのJRA両GⅠを勝利した競走馬を知りたい!
・芝・ダートのJRA両GⅠを制覇した馬はどのくらいいるの?

JRAの芝・ダート両GⅠを勝利した馬は1984年のグレード制導入以降『5頭』!
※2021年8月26日(木)現在

※『馬名・レース名』クリックで『netkeiba.com』の『競走馬データ・レースデータ』がみられます。
①クロフネ(牡・芦毛)
○通算:10戦6勝
・GⅢ『毎日杯』芝2000m(2001年・四位洋文)
・GⅠ『NHKマイルカップ』芝1600m(2001年・武豊)
・GⅢ『武蔵野ステークス』ダート1600m(2001年・武豊)
・GⅠ『ジャパンカップダート』ダート2100m(2001年・武豊)
・表彰:JRA賞最優秀ダートホース(2001年)、ダートグレード競走最優秀馬(2001年)
・生涯獲得賞金:3億7023万5000円
芝GⅠ『NHKマイルカップ』(2001年)とダートGⅠ『ジャパンカップダート』(2001年)を勝った競馬界を代表する二刀流!
特に『ダート』では圧巻の強さを見せつけ、GⅢ『武蔵野ステークス』(2001年)では9馬身差、GⅠ『ジャパンカップダート』(2001年)では7馬身差をつけての圧勝劇でした!
ダート界では日本競馬史上最強馬とも称されている1頭です!
武豊はクロフネに関して以下のようにコメントしています。。。
4戦で騎乗した武豊は、2003年に行われたインタビューの中で「今まで乗った馬で『凄さ』を感じたのは、オグリキャップ、サイレンススズカ、そしてクロフネぐらい」、「全く別の次元の競馬をして、能力の高さだけで押し切れる。そんな馬はそうそういない」と述べている。また、乗り味の良さは抜群のものであったといい、「これほど大きいストライドで走る馬は、なかなかいない」とも評している。武はクロフネに人気がある理由について「負けるときは負けるけど、(勝つときは)ぶっチギって勝つからでしょうね」としており、このような競走成績からテイエムオペラオーより強いというイメージを持っている人も多いのではないかと述べている。
引用:Wikipedia
引退後は2002年から種牡馬となってからも大活躍で、これまで9頭のGⅠ馬を輩出!
※2021年8月26日(木)現在
2021年8月22日(日)に行われたGⅡ『札幌記念』でも産駒の『ソダシ』が勝利し、クロフネ産駒JRA重賞初の距離2000mでの勝利となりました!
2020年に種牡馬を引退しましたが、
残念ながら、クロフネは2021年1月17日に23歳で亡くなっています。。。
②アグネスデジタル(牡・栗毛)
・誕生日:1997年5月15日
・生産国:アメリカ
・馬主:渡辺孝男
・調教師:白井寿昭(栗東)
○通算:32戦12勝
・GⅡ『全日本3歳優駿』ダート1600m(1999年・的場均)
・GⅢ『名古屋優駿』ダート1900m(2000年・的場均)
・GⅢ『ユニコーンステークス』ダート1800m(2000年・的場均)
・GⅠ『マイルチャンピオンシップ』芝1600m(2000年・的場均)
・GⅢ『日本テレビ盃』ダート1800m(2001年・四位洋文)
・GⅠ『マイルチャンピオンシップ南部杯』ダート1600m(2001年・四位洋文)
・GⅠ『天皇賞・秋』芝2000m(2001年・四位洋文)
・GⅠ『香港カップ』芝2000m(2001年・四位洋文)
・GⅠ『フェブラリーステークス』ダート1600m(2002年・四位洋文)
・GⅠ『安田記念』芝1600m(2003年・四位洋文)
・表彰:JRA賞最優秀4歳以上牡馬(2001年)
・生涯獲得賞金:7億3092万5000円、1320万香港ドル、12万米ドル
『オールラウンダー』・『万能の名馬』と称され、海外GⅠも制覇した異端の二刀流!
3歳時に13番人気ながらGⅠ『マイルチャンピオンシップ』(2000年)で初GⅠ制覇をし、4歳時のGⅠ『安田記念』大敗後のGⅡ『日本テレビ盃』(2001年)を勝利後はGⅠ『マイルチャンピオンシップ南部杯(ダート)』(2001年)、GⅠ『天皇賞・秋』(2001年)、海外GⅠ『香港カップ』(2001年)、GⅠ『フェブラリーS』(2002年)でJRA芝・ダートGⅠ制覇達成と、破竹の5連勝をしています。
その後は海外GⅠ・地方重賞を経てGⅠ『安田記念』(2003年)でGⅠ6勝目をマークしました!
競走馬時代は、ダート1200m〜芝2500mまで様々な距離を走っています。
『アグネスデジタル』について関係者は以下のようにコメントしています。。。
白井寿昭は「こんな馬はもうなかなか出ない」と評し、四位洋文は燃え尽きたと思われたあと安田記念を勝った際「常識を裏切るというか、本当にワンダーホースだと思った」と回顧している。このときは担当厩務員の井上多実男も「この馬はわからん」と舌を巻いていたという。各地を転戦して好成績を挙げた秘訣には精神面の強さが挙げられるが、その性格は非常に大人しく、四位によれば「寝ぼけてるみたい」「やる気あるのかな、みたいな」馬であったという。
引用:Wikipedia
引退後は2004年に種牡馬となり、産駒の『カゼノコ』が交流GⅠ『ジャパンダートダービー』を制覇して、産駒初のGⅠ馬となりました!
2020年に種牡馬引退後、現在は『十勝軽種馬農業協同組合種馬所』で展示馬として余生を過ごしています。
『ビッグレッドファーム:アグネスデジタルの種牡馬引退について』
③イーグルカフェ(牡・鹿毛)
○通算:46戦5勝
・GⅢ『共同通信杯4歳ステークス』芝1800m(2000年・岡部幸雄)
・GⅠ『NHKマイルカップ』芝1600m(2000年・岡部幸雄)
・GⅢ『七夕賞』芝2000m(2002年・田中勝春)
・GⅠ『ジャパンカップダート』ダート1800m(2002年・L.デットーリ)
・生涯獲得賞金:4億8593万9000円
GⅠ『NHKマイルカップ』(2000年)を勝利し、その後は戦績不振も、ダート戦唯一の勝利が大舞台GⅠ『ジャパンカップダート』(2002年)という二刀流苦労馬!
ダート戦唯一の勝利となった5歳時のGⅠ『ジャパンカップダート』では鞍上に世界的名ジョッキーのL.デットーリを迎えて、1番人気の『アドマイヤドン』や2番人気『ゴールドアリュール』、3番人気『トーホウエンペラー』などの強豪馬を退け、見事勝利しました!
引退後は2005年から種牡馬となりました。産駒からは地方重賞馬は輩出しましたが、JRA重賞勝利馬やGⅠ馬など目立つ産駒の活躍がなく、2012年からはダートのみの競馬国である韓国で種牡馬となりました。
残念ながら、その後2016年に病気のため19歳で亡くなってしまっています。。。
④アドマイヤドン(牡・鹿毛)
○通算:25戦10勝
・GⅠ『朝日杯フューチャリティステークス』芝1600m(2001年・藤田伸二)
・GⅠ『JBCクラシック』ダート2000m(2002年・藤田伸二)
・GⅢ『エルムステークス』ダート1700m(2003年・安藤勝己)
・GⅠ『マイルチャンピオンシップ南部杯』ダート1600m(2003年・安藤勝己)
・GⅠ『JBCクラシック』ダート2000m(2003年・安藤勝己)
・GⅠ『フェブラリーステークス』ダート1600m(2004年・安藤勝己)
・GⅠ『帝王賞』ダート2000m(2004年・安藤勝己)
・GⅠ『JBCクラシック』ダート2000m(2004年・安藤勝己)
・表彰:JRA賞最優秀2歳牡馬(2001年)、JRA賞最優秀ダートホース(2003年、2004年)
・生涯獲得賞金:8億6780万8000円
紹介する5頭の中で唯一の日本産馬!
父はアメリカGⅠ3勝でアメリカ最優秀2歳牡馬にも選ばれた『ティンバーカントリー』、母はGⅠ『桜花賞』とGⅠ『優駿牝馬(オークス)』のJRA牝馬クラシック2冠を達成した『ベガ』で、半兄にダービー馬『アドマイヤベガ』などがいる、GⅠ『朝日杯フューチュリティステークス』やGⅠ『フェブラリーステークス』、『JBCクラシック』3連覇などGⅠ7勝をした超良血二刀流馬!
4歳時のGⅢ『エルムステークス』(2003年)では59kgのトップハンデにも動じず、二刀流馬『イーグルカフェ』などがいる中で、9馬身差の完勝で圧倒的な力の違いを見せつけました!
引退後は2006年から種牡馬となり、産駒からは『アドマイヤデウス』や『アルバート』といったステイヤータイプのJRA重賞ウィナーが輩出されています。
2011年からは韓国に輸出されて、現在も種牡馬として活躍しています!
⑤モズアスコット(牡・栗毛)
○通算:26戦7勝
・GⅠ『安田記念』芝1600m(2018年・C.ルメール)
・GⅢ『根岸ステークス』ダート1400m(2020年・C.ルメール)
・GⅠ『フェブラリーステークス』ダート1600m(2020年・C.ルメール)
・生涯獲得賞金:4億3571万4000円
連闘でGⅠ『安田記念』(2018年)を制覇し、初ダートのGⅢ『根岸ステークス』(2020年)快勝から2連勝でGⅠ『フェブラリーステークス』(2020年)を勝利して芝・ダート両JRAGⅠ制覇を決めた二刀流!
4歳時にOP特別から連闘で臨んだGⅠ『安田記念』(2018年)を『スワーヴリチャード』や『ペルシアンナイト』などが人気に推されていた中で、9番人気ながら見事差し切り、勝利しました!
この連闘でのGⅠ『安田記念』制覇は1989年の『バンブーメモリー』以来、実に29年振りという快挙!
6歳時は初のダート挑戦となったGⅢ『根岸ステークス』(2020年)を快勝し、次走GⅠ『フェブラリーステークス』(2020年)も勝利し、史上5頭目の芝・ダート両JRAGⅠ制覇を達成しました!
引退後は2021年から種牡馬入りし、順調に行けば2022年産の産駒が2024年デビュー予定です!
『サンデーサイレンス』の血が入っていない血統ですので、日本競馬界にとって貴重な種牡馬となりそうです。
以上、芝とダートのJRA『GⅠ』を制覇した馬たちの紹介でした。
最近ではGⅠ『フェブラリーステークス』(2021年)を勝利した、『カフェファラオ』がGⅢ『函館記念』で初の芝レースに挑戦して、二刀流の可能性を模索しはじめました。
東京ダート1600mは得意舞台ですので、ワンターンの東京芝マイル戦GⅠ『安田記念』を勝利して、史上6頭目の芝・ダートJRA両GⅠ制覇する日が来るかもしれません。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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